通過してきた男

2013年08月10日 20:24

これは、私リューネが体験した話です。

ぶっちゃけ、白昼堂々これですか!?みたいな驚きと恐怖はありましたが…。

 

現在住んでいる某県の某市内での話です。

自転車で買い物に出かけた帰り道、私は信号待ちをしていました。

休日の真っ昼間、しかもすごくいい日差しの最中、暑さを耐えながら青になるのを待っていました。

 

ふと横を見ると、車道沿いにガードレールがあり、さらに内側にツツジがズラ~っと並んで植えられてありました。

緑化運動の一環でしょうか。

その先、ツツジとツツジの間くらいに、こちらを向いた中年男性の姿が。

まぁ、普通の背広を着ていて、腰から下はツツジで隠されていて見えません。

 

タクシー待ちでもしているのかな?と思って目をそらそうとしたのですが、何故かそらすことが出来ず。

 

ヤバイ!真っ昼間なのに!?しかも、視えてるの私だけなのかな!?

そう思った刹那のことです。

男性が、こちらを向いたまま、スーっと近付いて来たのです。。

上半身だけ。

ツツジがあるから、歩いてだったらツツジを掻き分けながらのはず。

でも、ツツジは一切動いていない。

つまり、背広から下は何もない!?

なんで、なんでこっちに近づいてくるの!?

私が視えてることに気付いたから!?

来るな来るな来るな!

 

ポッポー、ポッポー、ポッポー♪

 

盲人用の信号が変わった合図が鳴り響いた瞬間、体が動き、振り返らずに自転車で全力疾走。

 

自宅についても、振り返ることなく室内に飛び込んで、外に塩をばらまいて一息。

 

その場で、呆然と『なんかあったの~?』という表情をしているだーさんに詰め寄りました。

あすこは事故とかなかったか、とか、今憑いてないよね、とか。

相当な剣幕だったと思います。

でも、だーさんはあっさりと言いました。

そんな話聞いたこともないし、なんにも憑いてないよ~?と。

 

でも、あれは錯覚なんかじゃなかったんですが…。

後日行った時には、誰も居ませんでした。

けど、しばらくの間は違う横断歩道を使うことにしました。

 

あんまり怖くないけど、数秒の恐怖を味わった瞬間でした。