てんてんてまり
2013年08月17日 22:23
これは、リューネの話です。
リューネ達が体験したことや、創作小説などをつらつら書きます。
姉さんから全てを聞いたあと、だーさんは疑問に思ったことを口にしました。
さっきの眼球や箱はどこにあるのか?と。
姉さんは、ただ一言答えました。
眼は消え箱は燃えた、と。
続けざまだーさんは聞きました。
何であの蔵だけが、違う向きと形なのか?と。
しばらく沈黙した後、姉さんはこう答えました。
あの蔵の入口が向いている方角が、かつてA家のあった方角であること。
形が微妙に変なのは、まじないの一環として、Tの恨み辛みや悲しみが増幅されて、A家に飛ぶようにしていたためだと。
そのため、A家はほどなくして滅び、また、A家の方角にあった大名家や近年までの華族などは、決して大成はしなかったそうです。
姉さんは、あの蔵は取り壊させるから、と言い残したついでに、こうも言いました。
Tの直系の子孫が、私なんだよね、と。
だーさんは、疑問に思いましたが、姉さんは遮ってこう言いました。
生理が来たばかりのような少女でも、子供をなすことは出来るの。
だから、多分君の見た悪夢の中では、Tは死んでいないはず。
そして、牢の中を見たはずよ?
分からなかった?
何で、箱や布は残っていたのに、本人の存在は残ってないの?と。
着物も、髪も、骨も、全てが消えるなんてことはありえないでしょうあの密閉空間で?
ネズミや虫がいたら、その痕跡が残ってるはずじゃないかな?
つまり、そういうことなのよ。
恨み辛みは箱に詰めて、さぁ諦めて力尽きようかって時に助けが入るとかさ。
でなきゃ、私生まれてないわよ。
姉さんは、そう言って、去っていったそうです。
ある意味、そんなことすら知っている姉さんも怖かった、とだーさんは語っていました。
文章が下手ですみません。